【2025・2026年施行】重要法改正カレンダー|中小企業の対応が必要な項目一覧
2025年から2026年にかけて、労働・社会保険関連の法改正が目白押しとなっています。少子高齢化に伴う労働力不足を背景に、「仕事と育児・介護の両立支援」や「社会保険の適用拡大」など、中小企業にとって経営戦略の見直しを迫られる内容が少なくありません。
実際のところ、法改正への対応が遅れると、優秀な人材の離職を招くばかりか、意図せず法令違反となってしまうリスクがあります。
本記事では、中小企業の経営者や人事労務担当者が今すぐ確認すべき「2025・2026年施行の重要法改正」をカレンダー形式で網羅し、実務上のポイントを解説します。
【2025年4月施行】育児・介護休業法の拡充と高年齢者雇用
2025年4月は、特に「家族との両立支援」を強化するための大きな改正が集中しています。
1. 育児休業・介護休業法の改正
育児期の柔軟な働き方を実現するため、企業には以下の対応が義務化・努力義務化されます。
- 残業免除の対象拡大
- 子の看護休暇の拡充
- 仕事と介護の両立支援
2. 高年齢者雇用安定法の「65歳定年」の完全義務化
経過措置が終了し、すべての企業で希望者全員を65歳まで雇用する制度(定年引き上げ、再雇用制度等)を整える必要があります。
| 改正項目 | 対象企業 | 対応が必要なこと |
|---|---|---|
| 育児休業法改正 | 全企業 | 就業規則の改定、意向確認フローの構築 |
| 介護休業法改正 | 全企業 | 研修の実施、両立支援の周知 |
| 高年齢者雇用 | 全企業 | 再雇用規定の整備、賃金設計の見直し |
【2025年10月施行】社会保険の適用拡大(51人以上規模)
2024年10月の「51人以上」への拡大に続き、2025年以降はさらにパート・アルバイトの社会保険加入条件が厳格化・拡大される議論が進んでいます。
社会保険適用拡大の影響
現在、従業員数51人以上の企業で週20時間以上働くパート・アルバイトへの社会保険加入が義務化されていますが、2025年度の年金制度改正議論において、さらに「企業規模要件の撤廃(50人以下への拡大)」や「106万円の壁の見直し」が検討されています。
- 人件費への影響
- 手取り額への配慮
【2026年以降】自己都合退職の失業給付と育児支援金
2026年に向けても、労働者のキャリア形成を後押しする制度変更や、新たな社会負担が予定されています。
1. 雇用保険法改正:失業給付の制限緩和(2025年4月〜2026年にかけて)
「自己都合退職」の場合、これまで給付までに原則2ヶ月かかっていた待期期間が「1ヶ月」に短縮される方向で調整が進んでいます。これにより、スキルアップを目的とした転職が活発化すると予想されます。
2. 子ども・子育て支援金の徴収開始(2026年4月予定)
少子化対策の財源として、社会保険料に上乗せして徴収される「子ども・子育て支援金」がスタートします。
| 施行時期 | 予定される内容 | 企業への影響 |
|---|---|---|
| 2025〜26年 | 自己都合退職の給付制限短縮 | 離職・転職の流動化対策が必要 |
| 2026年4月 | 子ども・子育て支援金の創設 | 社会保険料負担の増加、給与計算対応 |
まとめ
2025年から2026年にかけての法改正は、中小企業にとって「人」をどう守り、育てるかを問い直すものばかりです。
2025年4月には、小学校就学前の子を持つ親の残業免除拡大や、介護と仕事の両立支援に関する個別意向確認が義務化されます。
これに加え、65歳までの定年確保措置の完全義務化も重なり、ベテラン層から若手層まで幅広いフォローアップが必要です。
また、2025年後半から2026年にかけては、社会保険の適用拡大がさらに進む可能性が高いほか、新たな「子ども・子育て支援金」の徴収が始まるなど、人件費コストの増加も予想されます。失業給付の受給制限緩和は、労働者の流動性を高めるため、魅力ある職場づくりをしなければ人材が流出するリスクも高まります。
これらの改正は、単なる「手続きの変更」ではなく、就業規則の改定、賃金シミュレーション、さらには経営計画の見直しを必要とするものです。
法改正の直前になって慌てないよう、最新情報をタイムリーにキャッチし、社労士などの専門家と連携して早期に対策を講じることが、不確実な時代を生き抜く中小企業の必須条件となります。
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